<UFJを巡る考察>
UFJ問題に関しては、当サイトとしては5/20日に一応少し触れているが、
基本的には「手出し無用的」なニュアンスを感じては頂いていると思う
理由や正統性はともかく、UFJに関しては、生命維持装置は5/20日に外され以上、それはある種、仕方が無い事だと言える
この背景には、「大京」「ダイエー」「双日」の件が大きく尾を引いている事は明らかなのだが、
それは、これらの企業に問題が有ると言えばそうだし、親のUFJがこれらを支え切れないと言う事だと言えば、それもそうなのだが、
いずれにしても、「鶏が先か、卵が先か」に過ぎないだろう
この2〜3週間に掛けて、「UFJ」と「これら3社」を取り巻く環境は大きく変わったと言える
巷間、これで「UFJ問題」にケリが尽き、ホッと一息と言う感じも受けるが、さてどうだろう?

<株価を見るに>
確かに、「UFJ」を巡るニュースがなされる度に、「UFJ」と「これら3社」の株価は反応している
しかし、必ずしも”プラス”に作用しているとは御世辞にも言い難い
糖蜜との話が出た時には、「ストップ」を交えての動きもあったが、大きく陰線をつける事になり、
その後は、何故か?株価はダラダラと下げ続けている
他方、三井住友との話が出た時には、「陽線」を維持したものの、今日には既に「反落」と
勿論、「地合」と言う事も有るだろうが、
今日の辺りで、「UFJに絡まない:みずほ」が独歩高をするなど、
結局の所、これらの話をどう評価すべきなのか?に関しては、まだ、思案中と言う感じである

<UFJは掬われるとして>
UFJが、どう言う状態になろうかはともかく、例え、それが生体解剖であったとしても、少なくとも生き長らえる事にはなった
では、「これら3社」はどうなるのか?
UFJが生き残るから、これらの企業も生き残って行くというのは、少々、短絡的な気がする
それは、そもそも、「これら3社」を維持出来ないから、「UFJ問題」と言われる訳で、
それを、解決する事が出来ないから、「身売り:生体解剖」となる事が前提になっていると言う事で、
今回、どう言う形で、他の銀行に吸収されるのかは別にして、それら”新銀行”にとっても、「これら3社」が重い負担になる事は自明の理である

<新銀行の対応>
新しく「UFJ」を承継する銀行(信託部門では無く、本体)にとって、「これら3社」をどう処遇するのか?
その選択肢は、「生き残らせるか?(合併を含めて)」か「潰すか?」しか無い訳で、
要は、それが、「3社」全部にそうなのか?、「一部」だけがそうなのか?と言う事でしかない
市場にインパクトが無い、マイルドな形での対応とい言うのであれば、「3社救う」と言う事だが、
個人的に、それは、難しいと思っている
それは、「財務」と言う事もさることながら、
この件で、「金融庁」に”根回し”を事前にされたのですか?と
今の時点では、余り詳細な事は流れて来ていないが、この件での話が無い所や、「大臣発言」@「急ぎ過ぎてもいけないが、急がなくても云々:」からして、
多分、寝耳に水の話であったのだろう
御承知のトウリ、「大臣」は、外国政府の代理人として、我が国の銀行を接収する為にいらしている
他方、「ノンキャリの検査官」等は、大局が見えない中での「ノンキャリライフを満喫」している
訳で、理由や背景はともかく、「銀行を虐める」事が至上命題
そのなかで、”根回し”が無いとなるならば、これは、金融庁としては、顔に泥を塗られた訳で、
ここにどうやって、御機嫌を回復して頂くか?を考える事も必要になってくるだろうことは想像に難く無い
人の御機嫌を回復するには、その方の”望ませたもう”事を、”先手をうって”するのが、”恭順の意”を示す事になるわけだから、
”多分”、「これら3社」の”どれか”を上程することになるのではないのか?と考えている
すなわち、「どれかを潰して外国へ献上」と
とはいえ、これは、私が経営者なら、”保身”の為にそうすると言う事であって、
小の虫も大の虫も救う事が出来る、優秀な銀行の方であれば、他の方法も有るのかも知れないが。
少なくとも、”いやらしい視点”で見て行けば、何かで”金融庁の面子”も立てなくては活けないと、そう言う事である
<では?>
これら3社の内のどれが、「犠牲の小ヤギ」の名誉に預かるのか?
「ダイエー」が、ウオルマートの目標になっていると言う、そこはかとない噂を耳にする所だが、そう言う意味では、「小ヤギの価値」は十分にあるだろうし、
「大京」が、中身はともかく、強力な不動産の実働部隊である事を考えれば、これから、「不動産部門」で、日本から巻き上げようと言う、外資の方向性には沿っているし
「双日」も、業績は言う事が無いと言えば、「件のロッキード事件繋がり」で、これもまた美味しいかもしれない
と言う事で、外資勢から見れば、どれも”美味しい”と
しかし、「日本勢」からすれば、どれを引き渡しても良いと言う事にはならない
殊に、対応の方法を誤れば、せっかくの「不良債権問題の解決」がやぶ蛇になってしまう
この3社の中で、共通項はひとつ
「土地問題」
「ダイエー」であれ、「大京」であれ、原点は、「土地問題」に起因している
これは、「バブル後」の日本経済を悩ませた、最大問題であり、また、ブラックボックスである
この問題について、何をどうする?と言う事を書くのが主旨ではないので、それを置くが、
最終的に、これを解決しない限り、日本経済の重石は無くならないし、
逆に、これをこじらす事は、パンドラの箱を開けるようなモノで、
だからこそ、「売国奴的」と言われても、「外資」を絡めて、「土地問題」を処理していこうと言う、ある種の”枠組み”も頷ける所
他方、「双日」に絡むの「不良債権問題」と言う事で、確かに大きな話だが、「土地問題」と比較しては、影響力は薄い
これは、あくまで”私見”でしかないが、
「土地問題」については、今後の「インフレ政策」を含めて、国家の底流と言った部分をも考えての”詰め”はまだされていないが、
「不良債権問題」に関しては、既に”前例”が幾つか出来上がっている
出来たばかりの「新銀行」に、「土地問題」に関する、様々な処理や方向付けをしている”時間”は乏しいとおもわれる
その中で、「目に見える結果」を伴いつつ、「金融庁に恭順の意」を示すのであれば、
「双日」を捧げると言うのも、現実的な選択肢ではないだろうか?と
一応、世間様に出回っている「資料」からして、「双日」は、収益力や体力に問題は無いと言える
しかし、逆接的に言うならば、
「問題が無い」から、「潰しても影響は軽微」と言えないだろうか?
銀行を巡る諸問題は、単に一企業の問題では無くて、ある種「国策」との密接な絡みがある
その中では、表に出せる事、出せない事、様々な事が蠢く訳で、
「比較衡量」をした上での、「結論」はある意味、不透明だし、残酷な事も多い
しかし、「一社」無くなる事で、他の事が、巧く進むのであれば、それに犠牲になって頂くのも、やむを得ない事では無いか、と思う。

<国策>
と言う点では、参議院選挙の前にも、ちらと触れたが、向後の課題としては、「郵政民営化」が既に俎上にのぼって来ている
この辺の動きからも、「金融庁サイド」として、「UFJ絡み」の問題にさ程、余力を割いている部分は少ないと思う
そう言う意味では、この乱闘も、ある意味、エアポケット状態を狙ったものとも言えるだろうし、
これを紛糾化させる事で、「郵政民営化」の路線が混乱する事は避けたいだろうから、
多分、「金融庁」と「新銀行」を巡る、新たな政策協議は、比較的短時間に手打ちがなされると観ている
つまり、そう長く無い時期に、この「UFJ」問題にはケリが付くだろうし、
また、金融市場に混乱をもたらす事は無いだろう、と

<現実の話>
上記の「双日」の話は、あくまで、私の私見であって、何か、根拠が有る話では無い事はちゃんと、ここで断っておきたい
今、我々の目に触れる範囲での「双日」の中身と、評価は、大幅に不均衡である事は言う迄も無いが、
これを、一昨年の「銀行の件」と比較して、「プラチナペーパー」であるとの判断は避けた方が良い
何度か、過去に触れた事だが、あの、2003年4月28日には、”からくり”があって、
本来は、「銀行は潰れる」筈であったことを忘れてはいけない
あの時は、「ジョージ=ブッシュ」が「自衛隊」との引き換えに「米国の国策」として、「日本の銀行」を救ってくれたのである
だから、本来は「潰れるべき銀行」の「市場での姿」があそこでは見えていたわけであって
今回の「双日」を、それとまったく一緒だと言う気はさらさら無いが、
「銀行」と「商社」では、その存在に雲泥の差がある事も事実だし、「共和党政権」が何か助け舟を出してくれる現状でも無い事は認識をしておいた方が良いとおもう
少なくとも、「UFJ関連」の銘柄に関して言えば、今の混乱を切り抜け、その後の選別を切り抜けた上での”シナリオ”を識るものであれば、ともかく、そんな人間はいないのだから、
安易な判断と、心構えでの「銘柄物色」は避けた方が無難、と
老婆心ながら。



マエストロの株式ボナセーラ




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